こんにちは、しらたま(@shiratama_8man)です。
私は30代で適応障害になり、休職をした経験があります。
仕事のストレスで心が限界を迎え、仕事中に涙が出てくる。
常に強い不安に苛まれ、早朝覚醒が頻繁に起こる。
そんな心身の異常に悩まされていました。
休職を決めるときは「この程度で休んでいいのだろうか」という葛藤があり、家族や友人への伝え方にも悩みました。
ーーけれど今振り返れば、休職して良かったと心から思います。
休職したことで心の回復に専念ができ、自分と向き合うきっかけにもなりました。
その結果、復職ではなく退職を選び、今は以前よりも自分らしい働き方にシフトすることができています。
この記事では、
- 休職前の症状
- 家族友人への伝え方
- 休職中の過ごし方
- 復職しなかった理由
- 再就職までの流れ
をまとめています。
- 適応障害で休職中の方
- 休職するか迷っている方
- 復職か再就職かで悩んでいる方
にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
適応障害の原因|職場と私生活のストレスが重なった
勤務先で色々なことが重なりました。
- 会社の事業縮小、ボーナス減少
- 信頼していた上司が相次いで退職
- 他部署でも退職者が複数発生
- 既存業務に加え、慣れない仕事の増加
当時は30代前半だったこともあり、プライベートでは結婚や将来についても悩んでいました。
そこで仕事の雲行きが怪しくなったことが重なり、公私どちらも不安定な状態に陥っていました。
適応障害の兆候|最初のサイン

職場環境が変わり始めて2ヶ月ほど経った頃から、体に異変が出始めました。
- 仕事中に涙が出てくる
- 常に不安
- 布団に入ると涙が止まらない
- 深夜、早朝覚醒
当時は、自分のストレス耐性のなさと、仕事ができないことが原因だと思っており、余計に自分を追い詰めてしまっていました。
休職を決めたとき|手続きと診断書について

体調やメンタルの異変から2ヶ月ほど経った頃、専門家に判断を仰ぐために心療内科を探すことに。
しかし、多くのクリニックは初診予約が数ヶ月待ち。
都市部には心療内科の数は多いため、受診までに時間を要するというのは想定外でした。
予約が取りやすい心療内科をネットで探して、ようやく受診できました。
心療内科の初診の流れ
私の場合、初診の流れは次のとおりでした。
- 血液検査
- 心理テスト
- 医師の診察
- 適応障害の診断(休職を勧められる)
- 診断書を作成(約5,000円)
- 帰宅後会社へ連絡
- 休職
会社から「今すぐ休まれると困る」と説得がありましたが、
職場が会社側の不手際で混乱していたことは明らかだったため、
説得に応じず、休む決断をしました。
休職期間は1年間|何もできない罪悪感と傷病手当での生活

休職中は、ただ生活(家事や食事など)をするだけの日々が続きました。
傷病手当を受給していたので生活は保てましたが、「何のスキルアップもできていない」という不安ばかりが膨らんでいたのを覚えています。
しかし本来、休職は「心と体を休める期間」です。
分かっていても、いざ自分が当事者になると、罪悪感や焦りに押しつぶされそうになりました。
1年経っても「回復したのかどうか」自分ではわからず、カウンセラーや医師に相談して、予定よりも早く社会復帰に向けて動き出すことにしました。
この頃もまだ「皆に追いつかなくちゃ」という焦る気持ちと、罪悪感が強かったです。
今だからこそ思う「他者からの言葉に惑わされないで」
当時の私はパートナーの
「もうよくなったんじゃない?」
「早く復帰しないと不利になるんじゃない?」
という言葉にプレッシャーを感じて、社会復帰のタイミングを他人軸で決めてしまいました。
もしかすると——
当時の私と同じように、周囲の言葉に悩んでいる方もいるかもしれません。
でも、行動を急かす言葉は、無視していいと今は思っています。
休職は「自分を守る」「自分の感覚を思い出す」練習期間。
1回目は休職を決めた時、2回目は社会復帰のタイミング。
この2つの節目の間で、罪悪感や焦りへの対処を少しずつ試せば十分です。
大事なのは、早く戻ることではなく「しっかり休む・心を治す」こと。
焦らなくても大丈夫です。
休職を家族や友人にどう伝えたか|私は持病と伝えた
当時のパートナー以外には、休職理由を持病ということにして伝えました。
心が過敏になっている時期に、期待と違う反応が返ってきたら、被害妄想的に傷ついてしまうと思ったからです。
パートナーは私の心身の異変を知っていたため、原因の共有として伝えました。
ただ、伝えたことで「理解を期待しすぎてしまう」弊害がありました。
家族・友人・パートナーは、私の問題を解決するために生きているわけではありません。
だからこそ、期待をしすぎるとお互いが苦しくなります。
とはいえ、決して一人で抱え込む必要はありません。
安心できる相手なら、伝えることも大切。
その選択は人それぞれで良いのだと思います。
休職後に復職しなかった理由
信頼できる人がいない職場に戻る意味を見いだせず、退職を選びました。
社長が私の休職について色々と悪口を言っていたことを耳にしたり、
その後も休職・退職者が出ていたりなど、
復職するメリットを感じなかったことが理由です。
仮に信頼している上司が辞めていなかったとしても、戻らなかったと思います。
社会復帰の第一歩|職業訓練でリハビリと可能性探し

- いきなり仕事復帰への不安
- 今後も事務職として働く不安
を感じていたため、Web制作の学べる職業訓練校に通いました。
それでも週5〜6日のペースで通学があったので、体調管理が大変でした。
ただ通ってみて気づいたのは、
社会復帰のリハビリとして通っている人も意外と多いということです。
実際、受講生の中には「休職明けで…」と打ち明けてくれた人や、
怪我で離職して治療を続けながら学んでいる人もいました。
関連記事:
Web制作の職業訓練体験談|30代で通った私の記録
制度メモ(失業保険/傷病手当)
受講中の公的制度は、私が利用した範囲では次のとおりです。
失業保険
受給資格がある場合
受講終了までは受給が延長
傷病手当
最長1年6ヶ月受給可能
上記を組み合わせると、最長で約2年間は仕事から離れて過ごせます。
(制度の詳細については、ハローワークやけんぽなどにご確認ください。)
休職後の再就職と早期退職した理由
職業訓練で得たスキルを活かして、Webサイト管理を兼ねた事務として再就職。
ですが、体力的にも精神的にも耐えられず半年で退職しました。
早期退職のきっかけは、パワハラやモンスター社員との遭遇による勤務先への不信感が主です。
ですが、そもそも正社員への拘りさえ手放していたら、この職場との縁もなかったはず。
なので退職になった原因の根っこは
- 強い自己否定が残っていたこと
- 自分の適性を受け入れていなかったこと
ということになり、休職前と同じ失敗をしていたという結論に至りました。
持病や未婚のコンプレックスが払拭できていない時期だったため、
自覚している以上に正社員への拘りがありました。
何もない自分だからこそ、
せめて正社員でいなければ。
自分の存在価値と雇用形態を強く関連づけてしまっていました。
社会復帰後|短期離職をして気がついた「自分の適性」

好きと得意が噛み合わない、価値ある人材になれるように頑張るのも辛い。
組織に馴染むことができず、常に同僚や上司と関わりながら働くことも苦痛。
そんな自分が一般的な条件の「良い職場」を探しても、負のループを繰り返すだけ。
そう痛感しました。
また、休職中に望まない対人関係から離れたことで、ストレス耐性が下がったことも実感していました。
色々と情けないけれど「これがありのままの自分」と受け入れたことで、仕事の探し方が変わりました。
今はワンオペの仕事を見つけて、比較的楽に働けています。
関連記事:
週2勤務で月16万円|私の働き方の記録
まとめ|休職は「自分を取り戻す時間」だった
休職をしたことは私にとって大きな転機でした。
「この程度で休んでいいのか」と悩み、逃げ出した自分に罪悪感を抱いた時期もありました。
でも、休職が必要なほどの心身の異常は、「今の方向性を見直して」という自分からのサインです。
なので休職中は、むやみにスキルアップを目指さない。
まずは、休む。
そこから自分の得意不得意や、価値観を具体的に言語化できるようになることが大切だと学びました。
そうしているうちに、自然と次の行き先のヒントが集まってくるのだと実感しています。
どうか焦らず、自分の思うこと、感じることを大切にしてください。